大判例

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仙台高等裁判所 昭和28年(う)315号 判決

(イ) 検察官に対する供述調書では「選挙告示前に鈴木省吾が立候補することは知つていたところ、面川正司から被告人を通じ、明日鏡石館に青年幹部を集めてくれと申し越され、これを承知した」旨の供述に対し、原審第二回公判廷に於いて「九月十三日頃、面川正司方で同人から鈴木を応援して貰いたいから、貴方の関係している青年を集めてくれ」といわれたと供述しておる……のであつて、検察官の面前における供述は公判廷における供述と実質的に異つていると云える。

(ロ) 刑事訴訟法第二百五十六条に、いわゆる択一的起訴とは基本事実を同じうする数個の訴因を摘示して、そのいずれか一につき審判を求むる趣旨と解すべきであるところ、記録を精査するに、本件は正に基本事実を同じうする択一的訴因であることが明暸であるから、そのいずれにつき審判を為すも原審裁判官の自由裁量に属するところであり、その一につき有罪の判決を為した場合、他の訴因についてはこれを認定しないという判断まで示すことを要求せられるものではないと解すべきである。

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